kintone プラグイン

データ保存・復元プラグイン
操作マニュアル

レコードをまるごと保存し、保存した時点の状態にまとめて戻す

対象バージョン:1.0.0
発行:2026年11月
作成:シーアイエス 先進技術推進部

目次

  1. はじめに
    1. このプラグインでできること
    2. こんなときに便利です
    3. 動作環境
    4. このマニュアルで使う言葉
  2. しくみ
  3. 導入する(管理者向け)
    1. プラグインを kintone に読み込む
    2. アプリにプラグインを追加する
    3. 設定画面の項目
    4. 保存先アプリを用意する
  4. データを保存する
  5. 保存時点に戻す
  6. 保存されない情報と制限事項
  7. 必要なアクセス権
  8. 困ったときは
  9. 管理者向け情報
    1. 保存先アプリの構造
    2. 保存データの整理
    3. プラグインの更新・削除
    4. JavaScript カスタマイズ版からの移行

1はじめに

1.1 このプラグインでできること

データ保存・復元プラグインは、kintone アプリのレコード一覧画面に 2 つのボタンを追加します。

ボタンできること
💾 データを保存その時点のすべてのレコード(テーブルを含む)を、保存先アプリに 1 件のデータとして保存します。
↩️ 保存時点に戻す保存したデータを選ぶと、レコードの上書き・削除・再登録をまとめて行い、アプリを保存した時点の状態に戻します。

ゲームの「セーブ」と「ロード」のように、好きなタイミングで状態を保存し、あとから選んで戻せます。

1.2 こんなときに便利です

1.3 動作環境

kintonekintone(cybozu.com)の各コース。プラグインが使えるコースが必要です。
パソコンkintone がサポートする Web ブラウザー(Microsoft Edge、Google Chrome など)
スマートフォンkintone モバイルアプリ、またはスマートフォンの Web ブラウザー
使える画面レコード一覧画面(表形式・カレンダー形式など)

1.4 このマニュアルで使う言葉

言葉意味
対象アプリプラグインを追加し、ボタンを表示するアプリ。普段使っているアプリです。
保存先アプリ保存したデータをしまっておくためのアプリ。設定画面で指定します。
保存データ「データを保存」を 1 回押すごとに、保存先アプリに 1 件登録されるデータ。
保存名保存データに付ける名前。戻すときに、どの時点のデータかを見分けるのに使います。

2しくみ

対象アプリのレコードを、別のアプリ(保存先アプリ)に「控え」として保存しておき、必要なときに書き戻します。

対象アプリ(普段使うアプリ)
レコード
レコード
レコード …
机の上の書類
💾 データを保存━━▶
◀━━↩️ 保存時点に戻す
保存先アプリ
保存データ 1(11/04 10:00)
保存データ 2(11/05 09:30)
保存データ 3 …
書類のコピーをしまう金庫

保存するとき

  1. 対象アプリの項目のうち、あとで書き戻せる項目を調べます。
  2. すべてのレコードを読み込みます(500 件ずつ、何回かに分けて読み込みます)。
  3. レコードの内容を 1 つのファイル(JSON 形式)にまとめます。レコード番号も一緒に記録します。
  4. そのファイルを添付ファイルとして、保存先アプリにレコードを 1 件登録します。

戻すとき

保存したときのレコードと今のレコードを、レコード番号で 1 件ずつ照らし合わせ、次の 3 つに分けて処理します。

状況例行うこと
保存したときにも、今もある内容を書き換えたレコード保存したときの内容で上書き
今だけある保存した後に追加したレコード削除
保存したときにだけある保存した後に削除したレコード再登録
「全部成功」か「全部取り消し」のどちらかになります

上書き・削除・再登録は、kintone の一括処理の仕組みでまとめて実行します。途中で 1 件でも失敗した場合は、それまでの変更もすべて取り消されるため、「半分だけ戻った」という状態にはなりません。

3導入する(管理者向け)

導入は「kintone への読み込み」「アプリへの追加」「設定」の 3 段階です。

3.1 プラグインを kintone に読み込む

この作業には kintone システム管理者 の権限が必要です。kintone 全体で 1 回だけ行います。

  1. kintone の画面右上の歯車アイコンから「kintone システム管理」を開きます。
  2. 「その他」の「プラグイン」をクリックします。
  3. 「読み込む」ボタンをクリックし、プラグインファイル kintone-data-save-restore-plugin_v1.0.0.zip を選んで読み込みます。
  4. 「インストールされたプラグイン」に「データ保存・復元プラグイン」が表示されれば完了です。

3.2 アプリにプラグインを追加する

この作業には、対象アプリの アプリ管理者 の権限が必要です。

  1. 対象アプリを開き、右上の歯車アイコンから「アプリの設定」を開きます。
  2. 「設定」タブの「プラグイン」をクリックし、「プラグインを追加する」をクリックします。
  3. 「データ保存・復元プラグイン」にチェックを入れ、「追加」をクリックします。
  4. プラグインの一覧で、追加したプラグインの歯車アイコン(設定)をクリックし、設定画面を開きます(3.3 参照)。
  5. 設定を保存したら、プラグインの一覧画面で「アプリを更新」をクリックします。
「アプリを更新」を忘れずに

プラグインの追加や設定の変更は、「アプリを更新」を押すまで利用者の画面に反映されません。

3.3 設定画面の項目

項目説明
保存先アプリ 必須保存データを登録するアプリ。「新しく作成する」か「既存のアプリを選ぶ」のどちらかで指定します(3.4 参照)。
ボタンを表示するユーザーボタンを使える人を限定したい場合に、ログイン名を改行またはカンマで区切って入力します。空欄なら、アプリを開けるすべての人に表示されます。
表示する件数「どの時点に戻しますか?」の画面に表示する保存データの数(新しい順)。1〜100 で指定します。初期値は 20 です。

設定画面の一番上には、プラグインの説明・使い方・注意事項が表示されます。入力が終わったら、画面の一番下の「保存」を押します。

3.4 保存先アプリを用意する

保存先アプリは、次のどちらかの方法で用意します。1 つの保存先アプリを、複数の対象アプリで共用することもできます(保存データには、どのアプリのものかが記録されます)。

方法A:新しく作成する(おすすめ)

必要なフィールドがそろった保存先アプリを、設定画面から自動で作成します。

プラグインの設定画面(保存先アプリ)
保存先アプリ 必須
A. 新しく作成する おすすめ
アプリ名:ガントチャート×タスクボード_データ保存先 新しく作成する
✅ 保存先アプリを作成し、選択しました。画面の一番下の「保存」を押して設定を保存してください。
ガントチャート×タスクボード_データ保存先(アプリID:3584)を開く
図 3-1 「新しく作成する」で保存先アプリを作成したところ
  1. 「アプリ名」を確認します。初期値は「(対象アプリの名前)_データ保存先」です。必要に応じて変更します。
  2. 「新しく作成する」を押し、確認のメッセージで「OK」を押します。
  3. 「アプリを作成しています…(1/4)」から「(4/4)」まで進み、完了すると作成したアプリが自動で選ばれます。
  4. 画面の一番下の「保存」を押します。
自動作成で行われること
ご注意

方法B:既存のアプリを選ぶ

すでに保存先アプリがある場合は、一覧から選ぶか、アプリ ID を直接入力します。選ぶと、必要なフィールドがそろっているかが自動で確認されます。

フィールドコードフィールドの種類
保存名文字列(1行)
対象アプリID数値
件数数値
データ添付ファイル
✅ 保存先アプリに必要なフィールドがそろっています。
❌ このアプリは保存先に使えません。「データ」(添付ファイル)のフィールドがありません。

❌ が表示されている間は、設定を保存できません。対象アプリ自身を保存先にすることもできません。

4データを保存する

その時点のすべてのレコードを、保存先アプリに保存します。

ボタンの場所

レコード一覧画面(パソコン)
(すべて) ▾ ▽📊 💾↩️ +…
1 設計
2 開発
3 テスト
データを保存今のレコードをすべて保存します
図 4-1 集計アイコンの右側に 💾 と ↩️ のボタンが表示されます(マウスを乗せると説明が表示されます)

操作手順

  1. レコード一覧画面で 💾 ボタンを押します。
  2. 「データを保存」の画面で、保存名を確認します。初期値は「保存 2026/11/04 10:30」のような日時です。あとで見分けやすい名前(例:「デモ前の初期データ」)に変えることをおすすめします。
  3. 注意事項を確認し、「保存する」を押します。
  4. 「データを保存しています…」と表示されたあと、「○件のレコードを保存しました。」と表示されれば完了です。「OK」を押して閉じます。

データを保存

保存名
デモ前の初期データ
⚠ ご注意ください添付ファイル、作成者・更新日時、ステータス、コメントは保存されません ほか(詳しくは第 6 章)
キャンセル保存する
図 4-2 「データを保存」の画面
ヒント

5保存時点に戻す

保存したデータを選び、アプリをその時点の状態に戻します。

戻す前に必ずご確認ください

操作手順

  1. レコード一覧画面で ↩️ ボタンを押します。
  2. 「どの時点に戻しますか?」の画面で、戻したい保存データを選びます。保存データは「保存名(件数・保存日時)」の形で、新しい順に表示されます。
  3. 注意事項を確認し、「次へ」を押します。
  4. 「保存データを確認しています…」のあと、上書き・削除・再登録の件数が表示されます。内容を確認し、「この時点に戻す」を押します。
  5. 「保存時点に戻しています…」のあと、「保存時点に戻しました。」と表示されます。「OK」を押すと画面が再読み込みされ、戻した内容が表示されます。

どの時点に戻しますか?

デモ前の初期データ(120件・2026/11/04 10:30)
⚠ ご注意ください一度に戻せるのは最大 2,000 件です ほか
キャンセル次へ
図 5-1 保存データを選ぶ画面

保存時点に戻す

「デモ前の初期データ」の状態に戻します。
・上書き: 118件
・削除(保存後に追加されたレコード): 3件
・再登録(保存後に削除されたレコード): 2件
よろしいですか?
キャンセルこの時点に戻す
図 5-2 最後の確認画面
途中でやめたいとき

「どの時点に戻しますか?」の画面と最後の確認画面では、「キャンセル」を押すと何も変更せずに閉じます。

6保存されない情報と制限事項

保存されない情報(元に戻らない情報)

対象理由・補足
添付ファイルファイルそのものは保存の対象外です。
作成者・更新者・作成日時・更新日時kintone が自動で記録する項目のため、書き換えられません。戻した日時・戻した人で記録されます。
プロセス管理のステータス・作業者通常の項目とは別の仕組みで管理されています。
コメントレコードの項目とは別に管理されています。
計算・自動計算・ルックアップのコピー先保存はしませんが、戻したときに自動で計算・取得し直されます。

制限事項

項目内容
一度に戻せる件数上書き・削除・再登録を合わせて最大 2,000 件です(kintone の一括処理の上限:100 件 × 20 回)。超える場合は、確認画面の前にお知らせが表示され、何も変更されません。
保存できる件数レコード数が 10,000 件を超えるアプリでは保存できません(kintone のレコード取得の上限によります)。
レコード番号保存後に削除されたレコードは、新しいレコード番号で再登録されます。同じ保存データでもう一度戻すと、そのレコードは「削除して再登録」の扱いになります。
テーブル(サブテーブル)行の内容は戻りますが、行は作り直されます(行 ID が変わります)。
フィールドの変更保存した後にフィールドを削除・変更すると、その保存データでは戻せなくなることがあります。失敗した場合、データは一切変更されません。
同時編集戻す処理は、ほかの人の編集内容も確認なしで上書きします。

7必要なアクセス権

ボタンは誰にでも表示できますが(3.3 参照)、実際に操作できるかどうかは、操作する人の kintone のアクセス権によって決まります。

操作対象アプリ保存先アプリ
💾 データを保存レコードの閲覧レコードの追加
↩️ 保存時点に戻すレコードの閲覧・追加・編集・削除レコードの閲覧
プラグインの設定アプリ管理(新しく作成する場合)アプリの作成権限

レコード単位・フィールド単位のアクセス権で、見えないレコードや編集できない項目がある人は、保存・復元が正しく行えないことがあります。保存・復元は、アプリのすべてのレコードを操作できる人が行ってください。

操作できる人を限定したい場合

設定画面の「ボタンを表示するユーザー」に、操作を許可する人のログイン名を入力してください。ほかの人にはボタンが表示されなくなります。

8困ったときは

表示されるメッセージと対処

メッセージ原因と対処
保存データがありません。先に「データを保存」を実行してください。このアプリの保存データがまだありません。先に 💾 ボタンで保存してください。
レコード数が多すぎるため一括で戻せません(最大 2,000 件)。上書き・削除・再登録の合計が上限を超えています。保存するレコードの数を減らしてください。
別のアプリの保存データです。保存データの中身が、このアプリのものではありません。保存先アプリのレコードを手で編集していないか確認してください。
保存データのファイルが見つかりません。保存先アプリの「データ」欄のファイルが削除されています。別の保存データを選んでください。
エラーが発生しました(権限に関する内容)アクセス権が足りません。第 7 章の権限を確認してください。
エラーが発生しました(フィールドに関する内容)保存した後にフィールドが削除・変更された可能性があります。フィールドを元に戻すか、新しく保存し直してください。

どのエラーの場合も、データは変更されていません。

よくある質問

Q. ボタンが表示されません。

Q. マウスを乗せても説明が出ません。

ブラウザーに古い情報が残っている可能性があります。Ctrl + F5 で画面を再読み込みしてください。スマートフォンではマウスを乗せる操作がないため、説明は表示されません。

Q. 間違えてボタンを押してしまいました。

どちらのボタンも、最初に確認の画面が出ます。「キャンセル」を押せば何も起きません。

Q. 保存データはいくつまで残せますか?

保存データの数に上限はありません。ただし「どの時点に戻しますか?」に表示されるのは、設定した件数(初期値 20 件)までです。

Q. スマートフォンでも使えますか?

使えます。kintone モバイルアプリでも、スマートフォンのブラウザーでも動きます。

9管理者向け情報

9.1 保存先アプリの構造

保存するたびに、保存先アプリに次の内容のレコードが 1 件登録されます。

フィールド種類入る値
保存名文字列(1行)保存するときに入力した名前
対象アプリID数値保存元のアプリの ID。戻すときに、このアプリの保存データだけを表示するのに使います。
件数数値保存したレコードの件数
データ添付ファイル全レコードの内容をまとめた JSON ファイル(例:snapshot_app3579_20261104T013000.json)

保存先アプリのレコードは、手で編集しないでください。特に「データ」のファイルを差し替えたり、「対象アプリID」を変えたりすると、正しく戻せなくなります。

9.2 保存データの整理

不要になった保存データは、保存先アプリでレコードごと削除できます。削除した保存データは、「どの時点に戻しますか?」に表示されなくなります。

9.3 プラグインの更新・削除

9.4 JavaScript カスタマイズ版からの移行

以前、同じ機能を JavaScript ファイル(kintone-snapshot_by_CISATDept.js)で導入していたアプリでは、プラグインを追加したあとに次の作業を行ってください。

  1. アプリの設定の「JavaScript / CSS でカスタマイズ」を開きます。
  2. PC 用・スマートフォン用の両方から kintone-snapshot_by_CISATDept.js を削除し、「アプリを更新」を押します。

保存先アプリと保存データは、プラグインでもそのまま使えます。設定画面で同じ保存先アプリを選んでください。